ヘルスラボ

「インナーマッスル」を知っていますか?

(掲載:2023年7月 回帰 第14号)

インナーマッスルという言葉を1度は耳にしたことがあると思います。インターネットで調べると様々な筋肉の名前を目にしますが、インナーマッスルは実は造語であり定義はありません。今回は、どのような筋肉が「インナーマッスル」と呼ばれているのかをお話ししていきたいと思います。

人間の体には、「動かす筋肉」と「支える筋肉」の2種類の筋肉があり、動かす筋肉を「アウターマッスル」、 支える筋肉を「インナーマッスル」と呼びます。皆さんが、普段筋力トレーニングなどで強化しているのは、動かす筋肉である「アウターマッスル」です。この筋肉は、体の外側に多く分布し大きな力を出すため、パワーは大きい反面、持久力がないのが特徴です。

一方、体の奥に存在する「インナーマッスル」という筋肉は、パワーが小さい反面、持久力があるのが特徴で、主に姿勢を支えたり運動をするときの軸となる筋肉です。

例えるなら、アウターマッスルが扉、インナーマッスルが蝶番とでもいいましょうか。大きな扉を動かすためには、頑丈な蝶番が必要です。蝶番が弱ければ、重い扉を支えられず、すぐに壊れてしまいます。

同様に、インナーマッスルが弱いのにアウターマッスルばかり鍛えると、じきにインナーマッスルが壊れてしまい、いわゆる「ぎっくり腰」や「寝違え」、「筋違え」などの原因になります。ほかにも、壊れてはいなくても、インナーマッスルに負担がかかることで、「コリ」と言われている状態になるのです。

先述のとおり、筋力トレーニングで鍛えられるのはアウターマッスルだけです。では、インナーマッスルはどのようにすると鍛えられるでしょうか?

皆さんが一番気になるところだと思いますが、実は「ストレッチ」なのです。

ポイントとしては、ちょっと痛い位のストレッチが一番インナーマッスルにアプローチするので、ラジオ体操やヨガなどは非常に効果的でしょう。特別な器具が不要で日常生活に手軽に取り入れやすいので、ぜひインナーマッスルを鍛えて怪我をしない身体を作りましょう。

次回はさらにインナーマッスルの機能について深掘りしていきます。それではまた。

【筆者プロフィール】

羽田野 龍丈

NPO法人 日本電気治療協会 理事長
はしもと接骨院 総院長
1976年神奈川県生まれ 日大三高出身
羽田野式ハイボルト治療創始者。羽田野式インナーマッスル理論考案者。

平成20年神奈川県相模原市橋本に、はしもと接骨院を開業。
平成24 年3月 NPO 法人日本電気治療協会を設立。
全国の接骨院に治療技術「羽田野式」を指導する。セミナー受講生は1000人を超え、全国に300を超える認定院を持つ。著書に『体の不調の90%は「腸腰筋」だった』がある。

 

【会社情報】
はしもと接骨院
住所 : 〒252-0143 神奈川県相模原市緑区橋本2-10-24
Tel : 042-705-9622
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