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地主の家系に生まれて


地主の参謀

「地主は資産家で優雅に暮らしている」これが世間一般の考えです。しかし「3代で資産はなくなる」と言われているように、親身になって動いてくれたり安心して相談できる人が存在せず、大半の方が資産を失っていく事実があります。私自身も父方、母方ともに地主の家系に生まれました。そして相続で大変な目に合っている様子を側で見てきました。

「このおかしな現実を打破したい」

これが私が「地主の参謀」になったきっかけでした。

 

地主の家系に生まれて

私は地主の後継として生まれたことを、特別に意識してきたわけではありません。いつしかその「責任」と「覚悟」を自覚し始めた背景には、両祖母の存在が大きかったと感じるのです。母方の祖父は私が生まれる二週間前に、そして父方の祖父は生後四ヶ月のときに亡くなりました。そのせいか、両祖母ともまるで祖父の生まれ変わりのように可愛がってくれ、次第に私も祖父母への感謝の気持ちと、先祖への畏敬の念が育まれていったのです。ある時、祖父の代で保証人になっていた身内の会社が倒産。数千万円という多額の負債が、父の肩に一気に乗ってきたのです。途方に暮れた父は、幼い私の手を引きながら、毎日のように弁護士事務所、不動産会社、銀行へ足を運び、必死で相談先を探しました。結局、所有していた土地の大半を手放すことで、借金を完済することができたものの、そのときには事態が発生してから既に数年もの月日が経過していました。なぜこんなに時間が掛かったのか、相談する先はなかったのか、的確なアドバイスを受ける手段はなかったのか。今の私の知識とテクニックがあれば、祖母も両親もどんなに助かっただろう。この出来事は、のちに私が「地主の参謀」となる原点になるのです。

地主の参謀に

大学卒業後、私は大手住宅メーカーに就職。そこで出会うお客様の中には、地主家族も多くいるため、商談には士業などの各専門家が同席するのですが、アドバイスがバラバラで包括的ではない上に専門的で難しいことが、私の中で腑に落ちない大きな問題でした。その後、住宅メーカーを退社し融資付けのコンサルタントとして独立。すると、ここでは金融機関や不動産業者の餌食になる地主家族を目にするのです。そのような羊と狼の関係性の中、的確なアドバイスを受けられず、本来手放さなくてもよい土地や財産を失い、次第に孤立していく地主家族たち。この諸問題にただ指を咥えて眺めている自分が情けなく悔しかったのです。味方がいない地主家族のために一体何ができるだろう。。。
「そうだ!自分が味方になればいいんだ!地主家族の気持ちは自分が一番よくわかっているじゃないか!」
2007年、ついに私は、当時世の中に存在しなかった地主専門のコンサルタントとして新たなスタートを切ったのです。

 

松本 隆宏(まつもと たかひろ)

1976年神奈川県相模原市生まれ。法政大学法学部卒高校時代は日大三高の主力選手として甲子園に出場。大学卒業後、住宅業界を経て起業。「地主の参謀」として資産防衛コンサルティングに従事し、この10年で数々の実績を生み出している。また、最年少ながらコンサルタント名鑑『日本のコンサルタント50』で紹介された、プロが認める今業界注目の逸材。自身も地主家系の長男である。